宇宿店で人命救助!功労者表彰を戴きました
投稿日:2022/12/6
現場に居合わせた一人ひとりの行動と連携が、お一人の尊い命を救いました。
一刻を争う緊急事態に居合わせた彼らがどのように対応したのか。
自分の身にも訪れるかもしれないその時に備えるためにも、当事者たちから聴きとった一部始終をレポートします!
発見
第一発見者は、ハンズマン宇宿店の清掃を担当してくださっている派遣清掃員の浜川さん。
2022年9月某日、鹿児島県鹿児島市「ハンズマン宇宿店」内の吹き抜け2階にあるタリーズコーヒーハンズマン宇宿店付近で、男性のお客さまが倒れているのを発見。
急いで、館内の事務所へ連絡。
119番通報
渡辺副店長と迫田部門長が現場へ駆けつけると、倒れている男性のそばで同行者の女性が携帯電話で救急隊(119番)に緊急通報中。
同行者が、救急隊より「心臓マッサージとAED使用をお願いします」と言われたと伝達。
救命措置
AED(自動体外式除細動器)を準備
迫田部門長がトランシーバーで「緊急!緊急!AEDを出します!」と無線を飛ばしながら、AEDのあるサービスカウンターへ。
本部から宇宿店内へ出張で訪れていた店舗運営部の野尻課長が、無線を聞き現場へ駆けつけると、すでにAEDのバッグを開け本体を取り出している迫田部門長の姿が。
安全な救命措置の場所を確保
野尻課長らが毛布やタオルを急いで用意し、広げて目隠し。
安全かつスムーズにAEDを使用できる場所を確保するため、周囲のお客さまに現場から離れていただくよう、ご協力を依頼。
従業員の白川さん・坂口さんらが、通行のお客さまを他所へ誘導。
心臓マッサージ・電気ショックを実施
迫田部門長が、男性に呼吸がないことを確認。すぐに心臓マッサージ。
男性は軽装で前開きの服を着ていたため、ハサミで切らずにボタンを外すことですぐにAEDの電極パッドが貼れる状態に。
AEDの音声指示に従い、心臓マッサージ。
わずかに反応あり。
2枚の電極パッドを胸部に貼付。AEDが心電図を測定・解析。
AEDの指示どおりにボタンを押して、1回目の電気ショック。
支持に従い、ふたたび心臓マッサージ。
男性に変化なし。
(講習では、2名体制で心臓マッサージ・AEDを行うよう習ったそうですが、現場には講習を受けた者が自分自身しかいなかったため、どちらも一人で行ったそうです。)
2回目の電気ショックを準備していると、救急隊が到着。
救急隊に交代
救急隊員が代わり、2回目の電気ショックを実施。
3回目の電気ショックは救急隊が持参した別のAEDで。
その後も救急隊員が心臓マッサージを継続。
ドクターカーが到着
医師・看護師が現場へ駆けつけ、点滴治療。
迫田部門長らが離れた所で様子を見守るなか、男性はタンカーで1階へ下ろされ、救急隊が救急車で病院へ搬送。
後日談
ご家族からご報告
後日、男性のご家族が宇宿店を訪れ、「一命をとりとめた」とのご報告をいただいたそうです。
男性は20代で、心疾患をお持ちだったとのこと。
さらに後日、無事に社会復帰されたとのことです!
振り返って
迫田部門長談
2ヶ月前にAED講習を受けたことが、とっさの判断と行動につながりました。
実際の現場では、講習どおりとはいかず頭の中が真っ白になった場面もありました。
男性が社会復帰されたとお聞きして、とても安心しました。
野尻課長談
迫田部門長をはじめとする店舗の従業員らの迅速な行動によって、命を助けることができたと思います。
今後も定期的に訓練を行い、このような事が起きたときに同じように対処できるようにしたいと思います。
当時、店内にいらっしゃったお客さまにも、通路を開けていただいたり、迂回していただいたりと、ご協力をいただきました。
また、現場に居合わせた人々の協力だけでなく、AEDを開けてからわずか数分後には救急隊が到着したという、スピーディーな連携も、救命につながったことと思います。
さらに、救命措置においては、AED講習を定期的に受けることの大切さも痛感!
迫田部門長は、“2ヶ月前の救命講習で心肺蘇生やAEDの使い方を習ったばかりだったから体が動いた”と話してくれました。
さらに聴くと、救命講習は開催日に全員参加が不可能なため人員を調整する必要があり、彼はもともと、その回の参加予定者ではなかったとのこと。
当日になって急に欠員が出たため、急遽、参加することができたのだそうです。
もし、迫田部門長がその回で受講していなかったら…、第一発見者の浜川さんが事務所に駆けつけたその直後からの一連の迅速な行動はとれなかったかもしれません。
日本AED財団や厚生労働省の調べによると、AED適応者にAEDで電気ショックを⾏った場合は半数を救命することができるものの、実施が1分遅れるごとに救命率は10%ずつ低下する、とのこと。
また、社会復帰率についても、心臓マッサージ(胸骨圧迫)のみの場合は10%、AED使用を併行した場合は40%。
救命処置なしの場合が4%ですから、AED併行の場合とでは10倍の差があります。
報せた派遣清掃員の浜川さん、救命措置に取り組んだ宇宿店の従業員、合計6名は、同年12月2日(金)に宇宿店にて、鹿児島南消防署長より「救急功労者表彰」を拝受しました。