クギの種類・特徴・用途
投稿日:2015/9/22
金物Q:クギの種類、特徴、用途
A:各釘の特徴は次のとおりです。使う用途によって選んでください。
丸釘
鉄の表面が材質のままでメッキがかかっていない。胴体から円型でスムーズで、頭部が丸くなっており、布目がついている。
一般的に釘というと丸釘の事をいう場合が多い。
ステンレス釘
台所、風呂場など湿気の多い場所へのアルミサッシ、アルミ板、ステンレス板の取り付け。
ステンレス製なので耐蝕製に極めて優れ、サビが出ない。スクリューおよび加工を施したものもある。
リング釘
防火壁、ボード下地天井、ベニヤ板などの取り付け。
釘全体または一部にリング状の加工を施してあるので保持力が強い。
スクリュー釘
パレット、重量梱包材、石綿、スレート板、フレキシブルボード、木造建築骨組み、その他、震動箇所に使用。
胴部をネジ状に加工したもので、強力な保持力を要求される用途に使用する。
スレート釘
石綿波型スレート、波型または長尺亜鉛鉄板などをとめる時に使用する。
亀座、シールパッキーを利用して雨漏りのないように、屋根及び下見などのスレートに使用する。
カラー釘
カラートタン、プリント合板、化粧石膏ボードなどをとめる。
釘の表面に亜鉛メッキ、ケミカルの下地加工後着色した製品、美観を要求される箇所に使用する。
天井用釘
メカス
三つ山釘
敷目釘
ケンソ
野縁と天井桟を止める。
敷目釘、メカス、ケンソ、三つ山釘がある。
サカメ釘
羽子板ボルトや丹尺などの木造建築用補強金具類を柱や梁に取り付ける。
逆ネジがついている釘
絶縁ステップル
電気配線を止める。
絶縁のためのビニールの被膜がある。
又釘
金網を留めたり、木と木をつなぎ合わせる。
普通の又釘と角又釘がある。
かわら棒傘釘
長尺鉄板かわら棒、波型亜鉛鉄板などを留める。
座金がセットしてあり、施工が簡単。台風などの強風にも亜鉛鉄板を支え得る強い保持力を持つ。
傘釘
波型亜鉛鉄板、塩ビ波板、ポリエステル波板などを止める。
雨漏りのないよう頭が大きく傘の形をしている。ステンレス傘釘にはパッキがついている。
コンクリート釘
コンクリート、ブロック、軽量形鋼、チーク材などへのパイプ、鉄板、木材、サッシなどの取り付け。
高炭素鋼、特殊鋼線材を使用し、さらに熱処理を施しているので材質が極めて硬い。
打ち込むのに大きな力が必要。作業時には必ず防塵メガネを着用しなければいけない。
二重頭釘
基礎、コンクリート型枠、仮止め筋違い、その他仮設工事の仮止めに使用。
頭部が二重になっているので、解体が容易で材料の破損も防止できる。普通釘に比べて引き抜く手間は10分の1に短縮される。
セメントコート釘
各種の梱包材、建築用。
保持力を増大させるために釘の表面に茶褐色の薬品を塗布したもの。保持力は普通釘に比べて50%以上も優れている。また、耐蝕製にも優れている。
パネル釘
リードボード、フレキシブルボード、合板などの取り付け。
頭部の形が深い皿状で使用する際には頭を材料の表面に埋め込むように打つ。
釘を打ってあるのを見せたくないような壁面などに使用する。
大頭釘
木毛セメント板、ルーフィングの取り付け。
頭が平盤で大きいため、トタン座などを使用する手間が省け、施工が簡単である。
テックス釘
各種テックス、合板に使用する。
クローム酸処理を施してあるため、防錆性、耐久性に優れている。
シルクハット釘
吸音テックス、キャビネット、仮止めに使用。
頭が胴の中間にあるため二度打ちの必要がなく、釘打ちの時間が半減する。
ボード釘
耐火ボード、ラスボード、石膏ボードなど。
クローム酸処理を施してあるため、さびにくく美しい。
トタン釘
トタン板、金網、合板、石膏ボードなどに使用。
釘の表面に亜鉛メッキした製品で、普通釘に対し、頭径が大きい形は丸と平の2種類。線径も普通釘より1番太くしたものもある。
カクシ釘
回線、幅木、戸当たり、見切縁など使用。
幅木などを接着剤を使って止める場合、カクシ釘を使って接着剤が乾くまで止めておく。乾燥したらハンマーで釘の首の部分を払うと頭のビニールから上の部分が折れて見えなくなる。
カリ釘
カクシ釘と同じ用途。
乾燥したら釘を引き抜く。引き抜きやすいようにビニールが装着されている。
飾鋲
上敷鋲
椅子鋲
いす張り、玩具など。
頭にいろいろな飾りを付けた釘。丸頭と格子頭、トキン頭、亀甲、菊などの頭があり、先の部分が割れている根割などもある。
太鼓鋲、根割鋲、格子鋲、トキン鋲、上敷鋲、白押、椅子鋲、中鋲、亀甲鋲、菊鋲の種類がある。
フロア釘
フローリング材などを留める場合に使う釘。
頭にポッチがつき、狭いところでも継棒で打つことができる。
頭が小さい。